20代の頃からのおつきあいのS先生に相談に行きました。
さて、このもやもやした気持ちをどうするか・・・
このままの気持ちで入院当日を迎えるのは
自分の中でそれが何かを明確には書けないけど納得がいかない。
医師からしてみれば、きちんとした説明は前日にするから、
という考えは不自然さはないのかもしれません。
そして患者側としても、私のように考える人が果たしているかはわかりません。
でも私にとってみれば、手術は人生の一大事です。
とても怖いけど、このまま手術をしないことのほうがもっと怖い。
ただ、その手術に対する怖さを少しでも前向きにしてくれる先生の言葉が欲しかったし、そこまでは望まないにしても、せめて質問にくらい丁寧に答えてくれてもいいじゃない・・・という思いで、気持ちが暗くなりました。
こんな気持ちで手術までの日々を過ごしたくない。
少しは明るい気持ちで過ごしたい、同じように時は過ぎていくのだから。
そして間違いなく、そのとき(手術の日)は来るのだから・・・。
どうしよう、誰かにどうしても相談したい。
そう思ったときに私の頭に浮かんだのは、やはり最初に行ったクリニックの長年のお付き合いのS先生でした。
今回の診察では、息子さんに変わっていてS先生の診察は受けられなかったので、流れから行って、息子さん差し置いて(?) S先生に・・というのは言いづらかったのです。
それにはいくつかの理由もあり、
まずは息子さん先生がちょっと冷たい雰囲気だったこともあり、
私の要望を息子さん先生が知ったら、嫌な顔をされるんじゃないか・・と
思ってしまって。
もうなんだか、いろんな冷たい対応で、何かを相談したりすることが怖くなっていました。
すべてが自分のわがままじゃないのか?
という思考回路になっていました。
だけどじゃあこのままにしておくの?
いや、もう少し頑張ってみようと思い、
Sクリニックに電話し、受付の女性に3月末に子宮頸がん検診を受けたことからの経緯を話し、
S先生もまだ診察をされていらっしゃるようですので、S先生にご相談したいことがあります。
実は、前回は息子さんに診てもらったのでとても言いづらかったのですが、遠慮してる場合じゃないと思い切って電話しました。
と思っているとおりに言いました。
すると、さすがに受付の方も気持ちを察して下さったのか、
いつでもどうぞ、ということになりました。
よかったぁ・・・(T_T)
と思いました。
そして行ったのが6月6日(水)。
S先生(院長)と息子さん先生(副院長)のふたつの診察室の入り口があって、
(それも2年4ヶ月ぶりに行った検診のときに知ったのですが。)
S先生の診察室のほうに呼ばれました。
先生は私の顔を見るなり、
あ~○○さん! ←(私の名前)
○○さん、もうビックリしたよ。
○○さんがクラスVって・・・。
3年かぁ・・・(検診を受けなかったのがってこと)
と、カルテを見ながら落胆した表情に見えました。
その瞬間、涙が出そうになりました。
私と同じように悔いてくれている・・と思ったんです、
私が検診を怠ったことを。
悔やんでも何も始まらないのだけど、気持ちを共有してくれたことが嬉しかったです。
やっぱり私の主治医だ・・と思いました。
私は、
はい・・もうビックリしてしまって。
検診受けてないのは、2年4ヶ月ですが・・・。
確かにHPV持続感染でしたし、8年前には1度クラス3aにもなりましたし、
しばらくは怖くてマメに検診に来てたのですが、ここ数年ずっと異常なしだったので油断してしまいました。
もうこれは後悔してもしきれないです。
私が悪いのです。
すると先生は、
そうだよねぇ・・・ずっと異常なしだったもんねぇ・・。
でもこの段階でも来てよかったよ。
もっと放置していたら・・・と思うとね。
来てよかったね。
僕のところにすべてまわって来るんですよ。
円錐切除したのもわかってるし、息子に
お前、ちゃんとみろよって言ってたんですよ。口は出さなかったけど。
こんな風な話から入り、とても話しやすい気持ちになりました。
そっか~・・・
そんなことも知らなかったけど、市民病院に紹介したSクリニックには、
私の経緯とか結果が都度、報告が行くんだ~・・と。
・・・知らなかった・・・笑
私は、市民病院でもらった組織診の検査結果と、円錐切除の病理診断の用紙を持って行っていました。
それを先生に差し出しました。
その用紙に書かれているのは、英語だかドイツ語だかわかりませんが横文字だらけのところもあって、その部分は自分で調べていました。
そこをS先生は詳しく教えて下さって
あまりにも違うN先生との対応に、
冷たい態度を今までとられていたのは自分に何か非があるのか?
と思っていた部分が消えて、優しい言葉に何度も泣きそうになりました。
先生は、私が1質問したら3答えてくれるような感じでした。
そして私が質問しなくても先生のほうから、
子宮頸がんのしくみというか、基本的なことから丁寧に説明して下さいました。
N先生の愚痴もちょっと言っちゃいました・笑
それに対してのS先生のコメントもありましたが、そこはちょっと書かないでおきます。
一応、N先生の名誉のために。
それに手術をしてもらうのはN先生なのですから、
S先生のおかげでN先生への不信感というか腹立たしい気持ちも吹っ切れ、
ただ、もう私の体を頼みますという・・そういう気持ちになれました。
医師はなかなか、心配しなくても大丈夫!
という言葉は言わない(言えない)と思うのです。
でもそれを言ってくれたS先生。
医師が患者にその言葉を言うのは勇気がいると思うから、
私はS先生のその言葉で頑張ろうって思います。
あ・・・そうだ。
円錐の病理結果をみてN先生が、
このまま様子をみてもいいし・・
という言葉を言われたので、例えばその選択肢をとる人もいるのかな?という思いから、S先生に聞いてみました。
先生は、今の私の診断で子宮全摘を勧められますか?
と。
そしたら先生。
この断端陽性というのが気に入らない。
うん、僕は当然そう勧めるよ。
だって今だったら100%治るもん。
こんな風になったのは○○さんにしてみればすごくショックだよね、悲しいよね。でもここでみつかったことはラッキーなんですよ。
手術への不安もね、医師はいろいろ言わなきゃいけない決まりになっているから怖いことも言うんです。
でも心配いらない。大丈夫。
と。
白黒はっきりした答えは言いにくいはずなのにこう言ってくれた先生。
もう迷うことなど何もないです、ただそれでもやっぱり手術は怖いだけ・笑
S先生に相談に行って本当によかったと思いました。
何度も何度も、大丈夫だから!
と言ってくださいました。
そして今書きながらでも泣きそうになるんですが、
元気出して、また元気に今までみたいに働けるようになるから。
元気出して。
って言って下さったこと。
ずっと、医師という立場の方には、治していただくのだから・・
と言う思いからペーペーな態度をとっていた私ですが、
この言葉で
医師と患者の関係を超えて、
人と人の会話が出来た気がしました。
S先生、ありがとう。
そしてN先生、手術お願いします!
という気持ちです。
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